お知らせ
6月17日(水)から19日(金)までの3日間、当ビューローの前野専務理事、塩手広報・事業部長、江田総務課長、林誘致課長の4名が韓国・釜山広域市を訪問しました。今回の訪問の目的は、昭和41年から当ビューローと姉妹関係にある釜山広域市観光協会との連携・協力関係を更に強化するとともに、金融危機による消費の手控えや円高の進行などが観光にも大きな影響を与えていると言われている釜山観光の実情を知るためです。
新型インフルエンザ対策に向けて両協会が協力を!
最初に訪問した釜山広域市観光協会では、李 根厚(Lee Keun Hu) 会長や今年3月に総務部長から昇任された 朴 成夏(Park Seong He)事務局長をはじめ職員の皆様から温かい歓迎を受け、前野専務理事の就任挨拶で始まった会談では、まず両都市の観光の近況がそれぞれ説明されました。
特に李会長からは「釜山観光は現在、壊滅的な影響を受けている」と5月以降、世界中で猛威を振るっている新型インフルエンザによる影響の大きさについてお話がありました。釜山では、新型インフルエンザの大流行(パンデミック)に対するマスコミの過剰反応によって、5月は70%近くのキャンセルが出たとのことで、日本からの団体客の激減が大きな打撃となっているとの説明でした。
李会長からは「今後、両都市の協会等が協力して、相互交流などのパフォーマンスを政府などに働きかけて行きましょう」と対応策について提言があり、前野専務も「対応策をお互いにしっかり出して行きましょう」と応えられ、熱い握手で会談を終えました。
また、幼少から青年時代を日本で過ごされた李会長は、前野専務の大学の後輩にあたるとのことで、会談後に開催された歓迎の宴では、ヤンニョム(味付け)カルビと釜山生まれのソジュ(焼酎)「C1」で大いに盛り上がり、宴会後は、李会長のご自宅にご招待まで頂き、日本の茶道を嗜まれる奥様の美味しい日本茶を頂きました。
観光分野でますます重要視されている福岡との関係
福岡市から今年4月に釜山広域市国際交流課に派遣されている田中係長の案内で訪問した釜山国際交流財団、釜山広域市観光振興課では、今年、行政交流都市締結20周年を迎える福岡市との関係を今後ますます発展させていく上では、当ビューローと釜山観光協会間の連携・協力をはじめ、観光分野の様々な協力関係を構築していくことが重要との意見を頂きました。
釜山国際交流財団の 朴 石煥(Park Seuk Hwan)チーム長からは「9月に福岡で開催されるアジアマンスには、釜山から広報ブースのほかに、医療観光ブースや朝鮮通信使関連ブースを出展、釜山市長等の参加も予定しているので協力をお願いしたい。」との話がありました。
釜山広域市観光振興課の 権 正五(Kwon Jong O)課長からは「現在、両都市で進めているアジアゲートウェイキャンペーン2011は、今後の両都市発展のベースとなる事業と考えている」との話を頂きました。
また、12カ国66都市38団体が加盟し、現在アジア太平洋地域の学生修学旅行交換事業や会員都市巡航クルーズ事業などを進めているTPO(アジア太平洋都市観光振興機構)事務局からは、「訪問していることを聞いた、時間があればぜひお会いしたい」との申し出を急遽いただき、訪問すると 朴 純在(Park Sun Jae)事務次長から学生修学旅行交換事業を進めている中で、福岡市側の協力などをお願いしたいとのお話がありました。ビューロー側からは、TPOが検討を進めている旅行者割引カードの導入において「福岡ウェルカムカード」の利用促進に向け、協力をお願いしました。
釜山観光の現況
釜山観光協会の 朴事務局長の案内で、釜山屈指のリゾート地、海雲台(ヘウンデ)にある釜山アクアリウム(水族館)を訪れた。迎えてくれたのは、どことなく俳優の中井貴一さんに似た販促部の 金 義中(Kim Eui Joong)部長さん。世界各国から集められた約400種、35,000匹以上の海洋生物が展示された館内には、地元の幼稚園児や親子連れが見学に来ていたが、日本人は私達だけだったように思う。
金部長によると年間約120万人以上の来館者があるそうだが、やはり新型インフルエンザの影響で、今年の5月以降は非常に厳しい状況とのことであった。
釜山国際交流財団にご紹介いただいた釜慶大学3年生の 金 局南(Kim Gook Nam)さんの案内で、旧市街地の大部分がユネスコ世界遺産に指定されている慶州の国立博物館と「仏国寺」を訪ねた。国立博物館は開館100周年ということで入館料が無料ということもあるのか、修学旅行生や海外(東南アジア系)からの来館者も多く見られたが、日本人はやはり少ないように感じる。
また、宿泊ホテルから近いこともあって南浦洞(ナンポドン)の二大市場である国際市場とジャガルチ市場を朝夕歩いてみた。巨大迷路のような国際市場に出展する露店や屋台、魚介類がずらりと並ぶジャガルチ市場のスケールの大きさには、やはり圧倒されるものがある。
日本語で気さくに話しかけてくれるおばちゃん達の迫力に、ついつい財布の紐もゆるんでしまうが、平日ということもあるのか?ジャガルチ市場の2階食堂や国際市場の人通りの少なさが気になるとともに、最終日の金曜日でも日本人団体観光客を見かけることが少なく、李会長の言葉を改めて実感する視察となった。
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